コミックナタリー PowerPush - eBookJapan「ジョジョの奇妙な冒険」検定

ケンコバ&オリラジあっちゃんからジョジョファンへの挑戦状

荒木飛呂彦「ジョジョの奇妙な冒険」のクイズ問題を取り揃えた「ジョジョの奇妙な冒険」検定が、本日11月28日に電子書店eBookJapanの特設サイトにて公開された。「手塚治虫作品 検定」「横山光輝作品 検定」に続くeBookJapanのマンガ検定シリーズ第3弾だ。問題の監修は「ジョジョ」好きとして知られるケンドーコバヤシとオリエンタルラジオの中田敦彦が手がけている。

コミックナタリーでは、監修を行うケンコバと中田のもとをそれぞれ直撃。次々と新たな問題が飛び出すなど、熱気に満ちあふれた問題監修の一端をインタビュー形式でお届けする。

取材・文/宮津友徳 撮影/笹森健一

ケンドーコバヤシインタビュー

犬に膝蹴り入れてるの見て「えらいのが始まった」と思った

──「ジョジョ」検定用の問題を監修するに先立って、まずはケンコバさんと「ジョジョ」の出会いについてお伺いできますか。

ケンドーコバヤシ

連載が始まったときからずっとジャンプで読んでるんですよ。当時中学生だったのかな。第1話ってディオが、犬に思いっきり膝蹴り入れるシーンで終わるじゃないですか。普通、犬って無条件に可愛がるもんでしょ。それがガッツリ膝蹴りされて、痙攣してるシーンで次回に続くですからね。「えらいのが始まった」と思いました。

──第1話目からリアルタイムで読まれていらっしゃるんですね。

もともと「ジョジョ」の前に荒木先生が連載されてた「魔少年ビーティー」とかも好きだったんですけど、読んでる奴が周りにいなくて。ただ「ジョジョ」好きはクラスに何人かいたんで、感想とか語り合ってましたね。当時から言ってたんですけど、ジョナサンのキャラクター設定にすごいカルチャーショックを受けたんです。

──どういったところに?

それまでのマンガだったらジョナサンて、脇役の立ち位置だったと思うんですよ。大学でラグビーしてるシーンひとつとっても、ジョナサンは何人も敵を引きずって走る重機関車で、走り抜けてトライを決めるのはディオじゃないですか。本来主役ならいいとこ持ってくディオのポジションに行くはずなのに、脇役を買って出てる。そういうの見てかっこいいなと思って、僕も高校ではラグビーやってました。

──当時は「ジョジョ」を見てラグビーをやる人も多かったんでしょうか。

いや、そもそもラグビーやってるの最初の場面だけですからね。「ジョジョ」読んでラグビーやってたのなんて僕だけで、ほかの部員はみんな「スクールウォーズ」見て入ってきてました(笑)。

「ああ、このまま生きていいんや」

──中学生から「ジョジョ」を読み続けてきて、一番思い入れがあるのはどのキャラクターですか。

ジョセフ・ジョースターですかね。ジョセフの「おれの嫌いな言葉は一番が『努力』で二番目が『ガンバル』なんだぜーッ」っていう台詞はすごいシンパシーを覚えましたね。僕は子供の頃から社会を舐めてかかって大火傷ばっかり負ってたんですが、自分と同じようなことを考えてる奴がいるってわかったら、「ああ、このまま生きていいんや」と思えたというか。

──ジョセフはキャラクターとしての魅力はもちろん、真似したくなる台詞も多いですよね。

ケンドーコバヤシ

「お前の次のセリフは『◯◯』という」とかね。僕も友達にしょっちゅう言ってましたもん。借りてた教科書を取りに来た奴に、「お前の次のセリフは『俺に教科書を返せ』という」とかって。全然伝わらなくて、いつも「はっ?」て聞き返されてましたけど(笑)。そうだ、これを検定の問題にしたらいいんじゃないですか。この台詞を言ってるシーンを1個挙げて、「『◯◯』という」の「◯◯」には何が入るかって3択。

──なるほど。ジョセフは劇中でその台詞を多用していますが、使えそうな場面はありますか。

うーん……。いろいろありますけど、やっぱり一番最初に言ったシーンがいいんじゃないですかね。レストランでマフィアと戦ったときの。

「ジョジョの奇妙な冒険」検定

──友人を侮辱されてジョセフが怒るシーンですね。

そうそう。ジョセフは大概のことを舐めてかかってますけど、すごい熱い部分も持ち合わせてるんですよね。あとキャラクターとしてすごい矛盾をはらんでいる。

──矛盾とはどういったものですか。

ジョセフって基本的に楽に生きたいっていうスタンスなのに、それを貫くために結局はめちゃくちゃ泥臭く走り回ってるじゃないですか。そういうところもいいですね。

eBookJapan

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荒木飛呂彦「ジョジョの奇妙な冒険」

ジョジョの奇妙な冒険 第3部 カラー版

1987年に週刊少年ジャンプ(集英社)にて連載開始。ほかに類を見ない特異なビジュアル、独特のキャラクターやセリフ回し、特徴的な擬音やキャラのポージングが熱狂的なファンを生み、同誌で15年以上続く長期連載として人気を博した。2005年にウルトラジャンプ(集英社)へと移籍。現在、シリーズ第8部に相当する「ジョジョリオン」が連載されている。なお2015年1月には、TVアニメ「ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース」エジプト編の放送がスタートする。

ケンドーコバヤシ
ケンドーコバヤシ

1972年生まれ、大阪府出身。いくつかのコンビでの活動を経て2000年よりピン芸人として活躍している。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。現在のレギュラー番組に「にけつッ!!」「バイキング」「漫道コバヤシ」など。

中田敦彦(ナカタアツヒコ)
中田敦彦

1982年生まれ、大阪府出身。2004年に藤森慎吾とともにオリエンタルラジオを結成。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。現在のレギュラー番組に「ヒルナンデス!」「特捜警察ジャンポリス」など。