cinema staff×POLYSICS“夢のような”ツーマン、熱狂のうちに終幕

cinema staffの対バンライブツアー「two strike to(2) night ～2015開幕版～」の最終公演が、昨日3月5日に東京・渋谷CLUB QUATTROにて開催された。

ツアー最後の対バンライブの競演相手としてステージに立ったのはPOLYSICS。この日の先陣を切った彼らは「Shout Aloud!」から勢いよくライブをスタートさせると、フロアには早くもクラウドサーファーが現れ、観客たちはもみくちゃになって彼らの演奏を楽んだ。「カジャカジャグー」でハヤシ（G, Vo, Syn, Programming）が「飛べ！クアトロ！」と煽ると、観客たちは演奏に合わせて一斉にジャンプし、会場は熱気に包まれた。MCに入るとハヤシは2年前に宮城・仙台でcinema staffと対バンしたときのエピソードを話し、「今日は呼んでくれてありがTOISU!」とPOLYSICSおなじみの掛け声を交えてcinema staffとそのファンたちに感謝の言葉を述べる。MC後もバンドの勢いは衰えず、ヤノ（Dr, Vo）のテクニカルなドラムソロで観客を沸かせた「Let's ダバダバ」や、ハヤシとフミ（B, Vo, Syn）による息の合ったツインボーカルで魅せた「Young OH! OH!」などアップチューンを畳みかけ、フロアに熱狂の渦を作り出していく。彼らのラストナンバー「Buggie Technica」の演奏終了後、ハヤシは力強くガッツポーズを決め、cinema staffへとバトンを渡した。

cinema staffは1曲目「望郷」から緻密なバンドアンサンブルを響かせ、フロアを一気に自分たちの色に染め上げていく。その後は「great escape」「奇跡」といったライブの定番曲を連発し、会場のテンションを一気に引き上げた。飯田瑞規（Vo, G）は2年前のPOLYSICSとの対バンでも使ったという「TOISU!」の掛け声で観客とコール＆レスポンスを繰り返し、楽曲の合間でもオーディエンスを盛り上げていく。MCでは、POLYSICSのことが高校生の頃からずっと好きだったという久野洋平（Dr）が「僕らとまたライブに出てくれて夢のようで、うれしいです」と興奮気味に話すワンシーンも見られた。飯田は「後半戦はそんな夢見てる場合じゃないんです。ついてきてくれますか？」とオーディエンスを煽り、「西南西の虹」からライブを再開させた。

三島想平（B）のカウントからスタートした「theme of us」では、三島と辻友貴（G）がステージ上を左右に激しく動き回り、エモーショナルなバンドの一面を体現。演奏終了後、客席から「三島！ 三島！」というコールが沸くと、三島は照れくさそうにしながらも「確かに見せ場の多い流れだった」と答えてみせる。彼は「まだまだやりたいことはいっぱいあります。バリバリ曲も書きます」と続け、バンドはライブ本編最後の曲「海について」の演奏へなだれ込む。曲のクライマックスで飯田の声と三島のハーモニカの音が重なり合って会場内に響き渡ると、観客たちは惜しみない拍手をバンドに送った。ライブ終了後、アンコールに呼ばれて再び登場したcinema staffは4月22日にリリースするニューアルバム「blueprint」の収録曲「シャドウ」をオーディエンスにプレゼント。その後披露された「Poltergeist」では、辻が客席にダイブするなど熱狂的なパフォーマンスで最後まで観客たちを盛り上げ、この日のライブはフィナーレを迎えた。