心のブス決定戦スパローズ大和ぶっちぎり優勝

昨日7月10日、東京・松竹芸能 新宿角座にて「第3回松竹芸能杯 心のブスNo.1決定戦」が開催され、スパローズ大和が初優勝を果たした。

MCはなすなかにしで、不思議そうに「えらいもんで3回目」と呆れ、「このライブ誰にメリットがあるのか。なぜやるのか。そして、なぜ出るのか！」という心の叫びに観客は爆笑＆拍手。今回は、第1回チャンピオンのピーマンズスタンダード吉田、第2回チャンピオンのラブレターズ溜口、初登場かつこの日が誕生日のザンゼンジ武田、そして大和というラインナップが揃った。

選手のことをよく知る心強いセコンドは各選手につき2人ずつ参加。前回後輩のカピパラを飛び道具に場をかき乱した大和のセコンド・スパローズ森田は、今回も後輩エーデルワイス稲田を連れてきたうえ、冒頭から冷たくあしらうなど、したたかな作戦を見せつけた。

選手の中でただ1人困惑した顔を見せる武田は「全然そんなダメなとこないですよ」と心のブスを否定。しかし、「最初、相方の三福に依頼が来てたんですけど、マネージャーが笑いながら『これ武田くんの仕事だよね』って……」と周囲にはブスぶりを認められている様子だった。また溜口も前回の優勝に納得してないようで「チャンピオンになってから全然角座に呼ばれない！」と文句。吉田も「わかっていただきたいのは、優勝してもなんの爽快感もない！」と観客に訴えた。

最初の「セコンドレポート対決」は、セコンドが選手の心のブスエピソードを暴露しそのポイントを争う競技。三福は「がんばらないといけないな！」と武田に全面協力の姿勢を見せ、いきなりギャラの秘話を明かすと、武田は「これがずっと続くの？」と涙目に。その後も、吉田流先輩芸人の仕分け方、大和のプライドゼロな芸人論などが流出。「みんなすごいな、やばいな」と焦った溜口のセコンド・ラバーガール飛永が放った溜口のライブエピソードには客席から悲鳴があがるも、大和がそれをはるかに上回るエピソードをサラッと披露し、ポイントを持っていくという熾烈な争奪戦も見られた。

それに追い打ちをかけるように森田が披露した大和の恋愛エピソードには「これはひどい！」と芸人たちもドン引き。その話を大和は否定するどころか自ら説明を付け足す余裕を見せた。このスパローズのコンビネーションに周囲は「なんで優勝したがってるんですか？」とポカン。1対戦目を終えたところで、ポイントは大和の大量リードとなった。

2戦目は、マネージャーが暴露した心のブスエピソードを自ら当てる「マネージャークイズ対決」。ここで最初に挙手をした吉田が、「マネージャーによくたかることじゃないですかね？」と言うと、相方の南川からも「悩んでるんです、芸人辞めたいんですよ、みたいな顔で近づいて、飯に誘ってもらうとその話一切しない」という補足が。これがいきなりの正解で、「相談詐欺」「後輩を使って相談詐欺」という2つの回答パネルを2枚抜きする快挙となった。

武田はここでもギャラ関連の話を次々と暴露され瀕死状態に。これにセコンドの巨匠・岡野が巻き込まれ、会場に来ているマネージャーに告白＆謝罪する騒動が勃発。パネルがダントツに多いスパローズは、おなじみ三野マネージャーにダメ出しを連発し、「マネージャーが一番ブス」という結論に。マネージャーの暴露ばかりを続けた溜口のマネージャーからは「特に知らない」という回答で、希薄な関係性が明らかになってしまった。

ここで、なすなかにしが、優勝者には1万5000円の賞金が贈られるという事実を発表。心のブスな目線でニュースを解説する第3戦「心のブステレビタックル！」では全員が本気モードに。武田は女性への偏見を熱弁、吉田はサッカー日本代表に暴言、溜口はブブゼラに関する変態ぶりを告白。大和は途中嘘をついてまで賞金を獲りにかかるも、その必要もなく「出てくるクズさが違う」と、なすなかが大和にポイントを与えた。

最後は、1人全5問の質問に1問10秒以内で答える「心のブス!!　クイズタイムショック」で、武田は4問分のポイントをゲットするも、「弁解する時間はありますか!?」と自分の暴言を反省。この大会を知り尽くしている溜口は、全問題終了後には自身の回答をすべて忘れ去るというスゴ技を披露してみせた。吉田は「真正面から受け止めるんで！」と、相方、なすなかにし、大阪の師匠陣などに対する質問も快刀乱麻の暴言捌き。すでに優勝目前の大和は「誰でも傷つけられます」と宣言し、事実「松竹芸能のダメなところは？」という質問にも平然とダメ出ししてみせた。

結果、優勝はぶっちぎりで大和が獲得し、「心から思ったことを言えるという能力を身に付けただけ」と謙遜。さらに「今日言ったことにウソはありません！」と言ってのけた。森田も「タイトル1個獲ったんで、『THE MANZAI』も『キングオブコント』も要りません」と大和に並ぶ芸人のクズぶりで賞金獲得の喜びを表現。なすなかにしが、大和と森田の対決に関心を寄せると、「倒したいです！」（森田）、「手伝ってくれる人がいないほうがもらえる額が増える」（大和）と互いに宣戦布告した。

果たしてお笑い界最強を誇るスパローズ対決は今後実現するのか。また彼らを倒す心のブス芸人は現れるのか。次回開催をお楽しみに。