お笑いナタリー PowerPush - ジャングルポケットインタビュー よしもとNSC&YCC第2弾

ジャングルポケットと座付き作家が語るNSC&YCC体験談と卒業後の仕事

吉本芸能総合学院(NSC)、よしもとクリエイティブカレッジ(YCC)、よしもと沖縄エンターテイメントカレッジ(YOEC)が2015年度4月入学生を現在募集中。お笑いナタリーは3校の特集記事を今年1月より掲載している。第1回特集では、NSC卒業生のオリエンタルラジオ中田とジャルジャルの話を紹介した(参照:オリエンタルラジオ中田&ジャルジャルインタビュー よしもとNSC&YCC特集)。

今回は、ジャングルポケットと、ジャンポケの座付き作家としても活躍する斉川宜希さんと箱崎弘一さんにインタビューを敢行。NSCやYCCにおける体験談や、ジャンポケと作家の共同作業と言える普段の仕事ぶり、そのやりがいなどについて詳しく語ってもらった。

取材・文 / 成田邦洋 撮影 / 小坂茂雄

NSC・YCC・YOECとは?

NSCNSCは「ニュー・スター・クリエイション」の略称で、1982年に大阪校が開校して以降、ダウンタウン、ナインティナインなど数多くのスターを誕生させてきたタレント養成スクールだ。

半年間の基礎・応用レッスンのあと、夢を叶えるための実践的な授業が実施される。各種新人オーディションやイベントといった、芸人としての実力を試すチャンスも豊富。成績優秀者は在学中から、よしもと所属のタレントとして舞台やテレビなどで仕事の現場に立つ。

YCCYCCは「よしもとクリエイティブカレッジ」の略称で、2008年度にNSCの姉妹校として誕生した。各種番組やイベント、ライブなどに携わるスタッフや、クリエイター、構成作家の養成を目的としている。

YOECYOECは「よしもと沖縄エンターテイメントカレッジ」の略称で、2011年4月、沖縄に開校した新しい養成所。「沖縄から世界に発信するコンテンツを」という志から、タレントやスタッフ志望者に、よしもと流のノウハウを教えている。タレント、スタッフとしての基礎・応用授業を踏まえ、沖縄国際映画祭をはじめとする県内各所で行われるイベントにて、実践する機会を多く持つ。

ジャンポケ座付き作家の仕事とは

左から斉川宜希、ジャングルポケットの3人、箱崎弘一。

──まずは斉川さんと箱崎さんに、放送作家の仕事や、ジャンポケさんとの関わりをお聞きできればと思います。簡単な自己紹介からお願いできますか?

斉川 僕はNSCの構成作家コース(※2010年よりYCCに移行し「YCC構成作家コース」となっている)を卒業して、現在6年目です。卒業してすぐの2009年頃に先輩の作家さんの紹介で、当時ジャンポケさんが入っていた「東京ワンダース」というコントユニットに付くことになりました。そこがジャンポケさんと仕事させてもらった最初ですね。卒業してすぐにそういう仕事があったので、モチベーションになった。そこから単独ライブをやらせていただいてます。

箱崎 僕はYCCを卒業して、1年目のときにヨシモト∞ホールで見習いを始めました。∞ホールでの作家見習いは1年しかいられないので、出なきゃいけないときに、斉川さんに「僕、こういう芸人さん好きなんです。どんな仕事でもいいので手伝わせてくれませんか?」と。その中にジャンポケさんがいて、数日して斉川さんから「単独ライブがあるから入ってくれる人探してるんだけど、入ってくれない?」と言われて。ツアーが始まって付かせてもらって、次のツアーも、という感じです。

太田 2人は座付きで、全国ツアーや単独ライブではいつも付いてもらってやってる状況です。

──このチームが行っている会議の内容や、2人がどんな役割を担っているかについて教えてください。

太田 「次の単独ライブでどんなことをやろうか」というゼロからの話し合いに、みんな集まってもらってます。僕らだけの意見だと偏っちゃうので。一番多いのは、僕と斉藤の意見が分かれたとき、作家陣にどう思うか聞くことです。もちろんおたけも入りますけど、おたけは「絶対こっちがいい」とかは言わないので。

おたけ

おたけ お互いが自分に味方を付けたいので、「どっちに付くんだ?」みたいなことになる(笑)。

太田 あとはネタの案出しや、そのときしゃべったことを次の会議までにまとめてきてもらったり。道具の用意もしてもらいます。阿吽の呼吸みたいのがあるんで、僕の言うニュアンスはよく伝わってると思います。一番助かるのは僕らのネタを管理してくれてることで、ネタ番組で「あのネタやってくれ」と言われたときに、音源や台本のありかがわかる。「ネタのサーバー」的な感じです(笑)。

ネタ作りの授業は今の仕事と変わらない

──もともと2人は最初から作家という職業に就きたかったのでしょうか? 表舞台に立つ芸人ではなく。

斉川宜希

斉川 僕はバラエティ番組、特にコント番組が好きで、「ネタを書く人イコール構成作家だ」と自分で調べて、そうなりたいなと思ってNSC(現YCC構成作家コース)にたどり着きました。授業の中で実際に自分が漫才をやったりもしたんですけど、プレイヤーとしてよりは、番組全体を作る上で構成作家のほうが面白いなと思いました。

斉藤 漫才もやってたんだ。じゃ、今ここで少しやってもらえる?

太田 それがやりたくないから作家やってんだよ(笑)。

箱崎 僕も人前に出るのはそんなに得意じゃないので、「プレイヤーになるのは違うな」と。お笑い番組はすごく好きで、裏方になればいろんな人を近くで見られるし、笑えるだろうな、というのはありました。

──スクールで実際に学んだことは?

箱崎弘一

斉川 たとえば先輩芸人さんに来ていただいて、ラジオの形式でハガキを投稿するように大喜利の回答を出す、という授業が印象深かったです。なかなか積極的に授業中に発言するほうじゃなかったんですけど、大喜利の回答を出して、たまたまウケたときには「面白いなあ」と。1年間やっていくモチベーションになりました。

箱崎 YCCの授業には、先輩芸人さんと一緒にその芸人さん用のネタを作るというのがありました。僕らが担当したのはデニスさん。芸人さんとの打ち合わせで「こういうボケはどうですか?」と考えていくのが印象的で、「こうやってネタを作るのか」とイメージを掴んだ。案出しからやらせていただいたので、今実際に作家としてやってることと、そのときやってたことは、そんなに変わってない気がします。

スクール案内

2015年4月入学生募集中

吉本芸能総合学院(NSC)
第3回募集締め切り:2015年3月13日(消印有効)
よしもとクリエイティブカレッジ(YCC)
第4次募集締め切り:2015年3月31日(消印有効)
よしもと沖縄エンターテイメントカレッジ(YOEC)
願書受付締め切り:2015年3月31日(消印有効)
ジャングルポケット

ジャングルポケット

左/おたけ
1982年12月2日生まれ。東京都出身。
NSC東京校12期生。

中央/太田博久
1983年12月10日生まれ。愛知県出身。
NSC東京校12期生。

右/斉藤慎二
1982年10月26日生まれ。千葉県出身。
NSC東京校12期生。